Brook UFBで薄型レバーレスコントローラー(Hitbox)を作る(Kailhロープロ版)
以前、Raspberry Pi Pico で薄型&小型のコントローラーを作りました。 おおむね満足な出来だったのですが、 すこーしだけ不満点もありました。
- PS4に対応してない
- 最近は PS 版の GUILTY GEAR -STRIVE- をメインに遊んでるので、ちょっと困る
- 右手側のボタンは 30mm サイズでもよかった
- サイズが小さすぎるので、手の位置を固定しづらい
ということで、今度は Brook Universal Fighting Board で薄型コントローラーを作ります。
Brook Universal Fighting Board って何
Brook 社から販売されている低遅延なコントローラー基盤。 PC、PS4、Switch、Xboxなどいろんなハードに対応していて、とりあえずこれ使っておけば大体動く代物。 ただしPS5は拡張部品が必要なので注意が必要です。
プロシーンとかでも結構使われてるっぽいので、やっぱり性能はいいんだと思います。
ただお値段12,000円くらいでちょっとお高いのがネック。Raspberry Pi Picoなら550円なのに。
Amazonなんかでも買えますが、国内で正式に取り扱ってるのは叢雲商店さんと千石通商さんらしいので、 そのどちらかで買うのが安心かも。私は叢雲商店さんで買うようにしてます。
スイッチ
今回もKailhロープロファイルスイッチを使います。
遊舎工房さんで購入しました。東京近郊に住んでいる方は実店舗に行ってみるとほかの面白いキースイッチもあるかも。 地方民はネット通販一択ですけどね!
Kailhロープロファイルスイッチ(10個)shop.yushakobo.jp
キーキャップ
キーキャップは前回作った3Dモデルをそのまま使います。
PSボタンやL3/R3などのボタンについては市販のキーキャップを使います。
MBK Choc Low-Profile Keycapsshop.yushakobo.jp
筐体
筐体をCADで設計して3Dプリントします。
縦横のサイズをA4用紙と同じにしました。使わないときは本棚など収納できそうです。レバーだとこうはいきませんね。
前回は小型だったので一発でプリントできましたが、A4だと手持ちの3Dプリンターではサイズオーバーなので、分割しています。 これまでは接着剤で接着していましたが、今回はカプトンテープ(ポリイミドテープ)とはんだごてを使って溶接してみました。
まず接合したい箇所にカプトンテープを張ります。作業中にズレないように、裏面もマスキングテープでがっちり固定します。
この状態で、カプトンテープの上からはんだごてを当て、樹脂を溶かして接着します。
接着剤だと飛び散ったりはみ出たりしたところが溶けて、見た目が悪くなってしまうことがありますが、この方法だとそれがないので良いですね。
ただし接着力はそれなりです。強い力がかかると外れます。使いどころを考える必要がありそうですが、手軽で便利な接着方法です。
配線
Brookのマニュアルを見ながらええ感じに配線します。写真は撮り忘れたので無し……
接続用に、パネルマウントの延長ケーブルを使ってUSB端子を延長しました。
組み立てて出来上がり
ええ感じに組み立てて、完成!
設計通り、縦横はA4サイズ。厚みは21mmと、それなりに薄型にできました。
- よかったこと
- 右手側が30mmで押しやすい。
- まぁまぁ薄型でかさばらない。
- A4サイズなので本棚にしまえる。
- ちょっとどうかなと思ったこと
- なんだかんだでキースイッチの接点の深さが気になる。三和ボタンだと1.1mmくらい。
- 次にやってみようかなと思ったこと
- 三和ボタンでなるべく薄型に作ってみたい。
Raspberry Pi Picoで薄型レバーレスコントローラー(Hitbox)を作る
Raspberry Pi Pico でアケコンが作れる
GP2040 Firmware
を使うと、めっちゃ簡単にRaspberry Pi Picoをアケコン基盤として使えます。
GP2040 is a gamepad firmware for the Raspberry Pi Pico and other boards based on the RP2040 microcontroller, and provides high performance with a rich feature set across multiple platforms. GP2040 is compatible with PC, MiSTer, Android, Raspberry Pi, Nintendo Switch, PS3 and PS4 (legacy controller support).
PC、Switch、PS3、Android等で使えるようです。PS4はレガシーコントローラーとして対応。残念ながらPS5やXbox Oneはサポート外。 PS系はコントローラーの認証周りが厳しいっぽいですね。
Raspberry Pi Picoの利点
Raspberry Pi Picoの何がいいかというと、とにかく安いことです。スイッチサイエンスだとなんと550円。Brookの基盤の中でも安いZERO-Piでも4000円なのを考えると破格です。その分サポートする環境は少ないですが、PCで動けばいいよって人にはマジでおすすめです。
安いこと以外の利点として、小さく、薄いことが挙げられます。
Raspberry Pi Picoを使えばめっちゃ薄くて軽いレバーレスコントローラー(Hitbox)が作れそう。
なので作った。
スイッチ
アケコンでよく使われる三和電子やセイミツのボタンだと厚みがあるので、あまり薄くできません。
キーボード用のキースイッチ、とくにKailhロープロファイルスイッチがめちゃくちゃ薄くていい感じです。これを使います。 接点は1.5mmなのでCherry MX 銀軸よりちょっと深いですが、許容範囲だと思います。
Kailhロープロファイルスイッチ(10個)shop.yushakobo.jp
ロープロファイルのスピードスイッチ、どっかのメーカーに出してほしい。待ってます。
筐体&キーキャップ
いつものように3Dプリンターで作ります。
今回だからこそできる取り組みとして、うちにある3Dプリンター(Ender-3 V2)の最大印刷サイズ 220mm x 220mm 以内に収めることにしました。
これまで作ったアケコンは最大サイズよりも大きかったため、複数のパーツに分割して印刷してから、接着剤等で接着していました。 やはり継ぎ目があるのは見栄えが良くないので、せっかく小型にするなら一発印刷&接着なしを目指しました。
Fusion360でモデリングして、こんな感じになりました。
3層構造になっていて、トップのプレート、キースイッチを固定するプレート、ボトムのプレートに分かれています。
市販のhitBoxでは三和電子の24mmボタンが使われていますが、この自作筐体は26mmにしました。通常は30mmボタンの部分も、32mmの穴があいてます。 せっかく自作するならなるべく大きいボタンにしようと思い、hitBoxと同じ配置のまま、ギリギリまで大きくしてみました。
あとはボタンっぽいキーキャップ。24mmと30mmの両方を作りました。
上記のように穴が26mm/32mmなので、ボタンの直径が24mm、30mmあります。 三和の24mmボタンの押下部分は19.5mmしかないので、それと比べるとかなり大きく見えます。
印刷してキーキャップつけて、こんな感じになりました。
Thingiverseにもアップロードしています。
FirmwareのInstallation
Githubを見ながらインストール。
- Download the latest GP2040.uf2 file from the Releases section for your board (e.g. GP2040-PiPico.uf2 for the Raspberry Pi Pico). Unplug your Pico.
- Hold the BOOTSEL button on the Pico and plug into your computer. A new removable drive named RPI-RP2 should appear in your file explorer.
- Drag and drop the GP2040.uf2 file into the removable drive. This will flash the board.
- The board is now running the GP2040 firmware and will appear as a controller on your computer.
- Releasesページから最新の
GP2040-PiPico.uf2
ファイルをダウンロード - Raspberry Pi Pico の BOOTSEL ボタン(白いボタン)を押しながらPCに接続する。RPI-RP2 という名前のリムーバブルドライブとして認識される。
- 認識されたリムーバブルドライブに
GP2040-PiPico.uf2
をドラッグ&ドロップ。すると自動で書き込まれる。 - 書き込みが終わると自動で再マウントされ、コントローラーとして認識される。
めっちゃ簡単でした。びっくり。
配線
配線についてもしっかり GitHub にあります。すばらしい。
これをみながら配線していきます。
配線きたなっ。動けばいいんです!!!
組み立てて出来上がり
ネジで固定して出来上がりです。M3 12mmのネジでピッタリとまります。
完成したコントローラーと、サイズ比較用のDSi。縦140mm、横210mmのコンパクトなコントローラーになりました。
横から見たところ。ほぼDSiと同じ厚みの14mm。ネジの突起部分を含めると17mmくらい。
使ってみての感想
- よかったこと
- めっちゃ小さいし薄いし軽い。簡単に持ち運べる。
- トップ面に継ぎ目がない。素晴らしい。
- ふつうに実用レベル。PCで格ゲーするときは使っていきたいです。
- ちょっとどうかなと思ったこと
- 次にやってみようかなと思ったこと
【3Dプリンターで自作アーケード筐体を作る】4. 動作確認、まとめ
この記事は「3Dプリンターで自作アーケード筐体を作る」の第4回です。
前回の記事
動作確認していく
前回までで完成しているはずなので、動作確認!
動いた! ヨシ!
外観や機能のまとめ
改めて外観と機能を紹介していきます。
全体
真っ白な筐体で結構お気に入りです。 ただ安物のラッカースプレーで塗ったので、経年で色が変わるかもしれないですね。
電源回り
電源コードは抜き差しできるようにしたので、移動も楽にできます。
HDMIポートは入力となっており、内臓のレトロフリークだけではなく、別のゲームを接続して遊ぶことができます。 (ただその場合、筐体のレバーとボタンを使うことはできませんが……)
USBポートはレトロフリークから延長されたものです。 ここにUSBコントローラーを接続して2人プレイや対戦を楽しんだり、 レトロフリークのカートリッジアダプターを接続して、ゲームをインストールすることができます。
コンパネ、ボタン、ボリュームなど
メインのボタン類はスーパーファミコンをイメージした配色にしてみました。結構いい感じじゃないでしょうか?
前面とサイドにもボタンを配置してみました。スタートボタン、メニューボタン、倍速ボタンなどを設定しています。
黒いボタンはレトロフリークの電源ボタンになっています。 このボタンを設置するためにレトロフリーク本体を開けて電源線を引っ張り出してきているので、もう保証は受けられないかもしれないです。 レトロフリークは割と壊れたって話を聞くので不安ですが、まぁ壊れたときに考えます。
右サイドにはボリュームノブ、イヤホンジャック、ミュートスイッチがあります。 イヤホンジャックは結構ノイズが乗っていたので、グランドループアイソレーターなど使った方がいいかもしれないです。筐体中に仕込んでもいいかも。
まとめ
- イイネ!
- ちゃんとゲームが動く!
- 部屋にアーケード筐体(っぽいもの)がある。インテリアとしても最高。
- レバー、ボタンともに好みのセッティングにできた。
- ロゴがかわいい。お気に入り。
- ヨクナイネ!
- 塗装の食いつきが弱い。
- ネジ穴の周辺など、塗装が剥げてしまっている。
- 塗装前にもうすこし足つけしておけばよかった。
- なにかをぶつけたりしてもはがれてしまうかも。
- ヘッドホン端子の音にノイズがのっている。
- これは前述したようにノイズ除去のグランドループアイソレーターを仕込めば緩和できそう。
- 電源が入っているかどうかがわかりづらい。
- 電源スイッチがオンになっているかや、レトロフリークが起動しているかなどがわかるLEDを設置できればもっとよかった。
- 塗装の食いつきが弱い。
- 次はこうしたい!
- もう少し曲線的なデザインにする。
- 今回のデザインだと、3Dプリンターで作る意味が薄い。木材でも十分作れる。
- ブラストシティなどの筐体は曲線が取り入れられているので、参考にしたい。
- モニター位置を高くする
- 少し視線が下向きすぎるかも。
- スピーカーの位置をモニターの下にして、位置を上げるとよさそう。
- VEWLIXなどは上下にスピーカーがあるので、真似してもいいかも。
- もう少し曲線的なデザインにする。
いくつか悪い点も書きましたが、おおむね満足、というか大満足の出来です。
この筐体を作ったのがきっかけでレトロゲーム収集にもハマったので、いろいろなゲームを遊びまくります!
最後に
ドクターマリオは最高のゲームです!
【3Dプリンターで自作アーケード筐体を作る】3. 組み立て、配線、完成まで
この記事は「3Dプリンターで自作アーケード筐体を作る」の第3回です。
前回の記事
組み立てる
部品がきれいに完成したので、とりあえず仮組してみます。いいかんじ!
コントロールパネル(コンパネ)部分
レバーは、パネルからボールの頂点までの高さだいたい55mmになるように取り付けます。 筐体側面を含めて17個のボタンを取り付け。1つだけ穴が余ったので、適当に作ったメカクシキャップで潰しておきました。
BROOK ZERO-Pi Fighting Board EASY のマニュアルを読みつつ、配線していきます。 ZERO-Piが持っている機能よりもボタン穴の方が多かったので、筐体側面のボタンはいくつか同じ機能になっています。
電源部分
電源パネルに電源スイッチ、USBポート、HDMIポート、電源ソケットなどを取り付けます。
市販の電源タップを使って、内部用のコンセントを設置しています。固定は両面テープです。
本当はちゃんと電源設計できればいいんでしょうが、電気回路に疎くて自信がなかったのでこんな感じにしました。
スピーカー、アンプボード、モニター、レトロフリークなど
スピーカーは筐体に直接ネジで固定します。設計が適当すぎてかなりネジ止めが難しかったです。
アンプボードもベースにネジ固定して、筐体に取り付けます。
モニターは分解して、基盤と液晶部分を分けておきます。液晶をテープとネジで固定して、筐体に取り付けます。
レトロフリークは取り外しもできるように、ツメで固定するような形にしました。ツメの部品と筐体は両面テープ固定です。
配線ができたらフタをして、ほぼ完成。あともうちょっと。
ロゴステッカーを作る
トップ部分にいい感じのロゴステッカーを作って張ります。
この筐体はレトロフリーク内臓でなので、もじって arcade freak という名前を付けました。
ええ感じのフォントを探して、Photoshopでデザインしていきます。完成したのがコレ。
これをラベルステッカーに印刷します。普通のインクジェットプリンターで使える優れものがいっぱい売っています。 今回つかったのはプラスの耐水フィルムラベル。
ついでに、レトロフリークのロゴなども印刷して、ロゴとあわせてペタリ。
そして……
完成!
次回は動作確認していきます!
【3Dプリンターで自作アーケード筐体を作る】2. 接着、パテ盛り、研磨、塗装
この記事は「3Dプリンターで自作アーケード筐体を作る」の第2回です。
前回の記事
分割部品の接着
3Dプリンターで印刷できるサイズに分割した部品を接着していきます。
今回の素材はPLA+なので、使える接着剤が結構限られます。 瞬間接着剤やABS用接着剤ではあまりうまく接着できません。 現実的にはアクリル用接着剤一択だと思います。
成分は『二塩化メチレン』が主成分っぽいです。PLAに垂らすとがっつり溶けてくっつきます。 火気厳禁だし肌に付着するのもヤバげなので取り扱いは注意。
また、光(ヒカリ)というメーカーのほうのスポイトは安物すぎて使えないので別のスポイトを用意したほうがいいです。 私はアクリサンデーの方に付いていたスポイトをそのまま使っています。
ズレないようにマスキングテープで固定したりしながら接着していきます。 上記で述べた接着剤を使えば1時間程度でしっかりくっつきます。
接着して研磨する
しかしここで問題になるのが、3Dプリントした部品の反りです。
PLAは比較的反りづらい素材とは言え、さすがに大型のモデルだと反ります。 複数に分割した部品がそれぞれ反っているのに、ましてやそれを接着すると、へこみや溝が非常に目立ちます。 FDM式3Dプリンターの宿命として、積層痕も非常に目立ちます。
この表面の凹凸をなくすために、とりあえずある程度紙やすりで削ります。 積層痕や明らかな凹凸は80番~100番くらい、ある程度滑らかになったら240番で磨きました。
すべての部品を接着~研磨するのに、おおよそ1週間くらいかかりました。 めっちゃ大変でした……
仮組
すべての部品が形になったタイミングで、仮組してみました!
ボタンがハマるかどうかも簡単にチェックしてみて、問題なさそうだったので、 ここからさらに部品をきれいに加工していきます。
パテを盛る
がんばって研磨したものの、さすがに完全に凹凸を消すことはできませんでした。 また、反りが原因でへこんでいる部分を平らにするには、削るだけでは無理そうでした。
そこで、プラモデル等で使用されるポリエステルパテ(ポリパテ)で盛ることにしました。
パテを使うこと自体が初めてだったので商品の良しあしはわかりませんでしたが、ポリパテは加工性がよくてらしいです。 また、PLAにも問題なく食いつきます。 ただめっちゃ臭かったです。換気必須でした。
パテを多めに盛り、固まったら研磨して、平坦にしていきます。研磨は大体240番~320番くらいで磨きました。
一度だけではきれいに平坦にできないので、盛っては研磨、盛っては研磨を繰り返していきます。
全部品、パテで凹凸を消して研磨していきます。 この作業が一番大変でした。多分2~3週間くらいかかったと思います。
塗装する
満足いくまで研磨できたら、塗装していきます。
最初に下地としてサーフェイサーを吹きます。 最初はタミヤのサーフェイサーを使いましたが、全然足りず、途中からSOFT99のプラサフを吹きました。
サフの上から、白色のラッカースプレーを塗っていきます。 ホームセンター(コーナン)で買った適当なラッカースプレーです。
何回か塗りなおしたり、細かい傷が消えるかなーと思って厚塗り気味に塗っていたら、4本くらい消費しました……
満足いくまで白で塗ったら、上からクリアを吹きます。これもコーナンで買った適当なクリアを使いました。
クリアも大体4本くらい消費しました……
私は塗装が本当に苦手で、ダレたりホコリが混入したりと散々でした。ただなんとかギリギリ見られる程度に仕上がったので、自分としては頑張ったかなと思っています。
コンパウンドで磨く
今回初めて、クリアが乾いてからコンパウンドで磨いてみました。 SOFT99のトライアルセットを買いましたが、スポンジも入っていて便利でした。
3000->7500->9000で磨いてみました。
気持ち艶が出たかな? とは思いましたが、もともとクリアも厚塗りしていて艶はあったので、残念ながらやらなくてもよかったかなという気持ちです。
全部品の塗装と磨きが終わった状態がこちら。
次回以降、これらを組み立てて配線等をしていきます。
【3Dプリンターで自作アーケード筐体を作る】1. 材料調達、モデリング、3Dプリント
アーケード筐体が欲しい
アーケード筐体が欲しい!
けどアストロシティもブラストシティもVEWLIXもデカい……
家に入らない……置くスペースがない……
もぅマヂ無理。自分で作ろ。
どういうのを作る?
ゲームセンターにあるような大型のものは家に置けないので、こんな感じ↓のものを作ります。
- テーブルの上に置ける(画面サイズは15インチ)
- レバーとボタンが備え付けられている
- レトロゲームが遊べる
材料とか
3Dプリンター関係
Ender-3 V2と、中華RepRap Prusaの2台をフル稼働で作りました。
フィラメントはeSunのPLA+を選びました。
後から塗装するつもりだったので、色は適当に白や透明を購入しました。 が、振り返ってみると、可能なら白かグレーあたりに統一しておいたほうがよかったです。
透明はダメ。出力後にヤスリ掛けとかしても、凹凸の状態が全然見えない。 パテ盛ったりサーフェイサー吹いたらギリギリ見える感じ。 おとなしく白あたりで統一しとくのがよさそうです。
モニター
使わなくなって埃をかぶっていたWIMAXITのモバイルモニターを使うことにします。
これを分解して、基盤と液晶をどうにか筐体に収めます。
上記商品はタッチパネル機能付きですが、とくに活用できる未来が見えないので、 タッチパネル無しの商品を選んだほうが安く済みそうです。
このモニターはHDMI入力が2つあります。 一つは筐体内部のゲーム機で使用しますが、もう一つを余らせておくのももったいないので、 パネルマウントのHDMI中継アダプタで筐体に外部入力ポートを付けます。
音声関係
スピーカーだけじゃなくヘッドホンを使えるようにもしたいので、 スピーカー端子とヘッドホン端子の両方がついているアンプを探しました。
YAMAHAのYDA138っていうのがよさそう。Amazonまた中華のよくわからないメーカーのを買いました。
スピーカーはダイソーで売ってる300円スピーカーから拝借しました。 これ安いし手に入れやすいし便利ですね。また買ってスピーカー自作とかもやってみたい。
ゲーム基盤
今回はレトロフリークを内蔵して、レトロゲーム全般を遊べるようにします。
完全に筐体中に入れてしまうので、そのままだとゲームのインストールや追加のコントローラー接続ができなくなります。 それでは不便なので、パネルマウントのUSBケーブルを使ってレトロフリーク本体のUSBポートを延長し、筐体にUSBポートを付けます。
ボタン、レバー、コントローラー基盤
レトロゲームを遊べる筐体なので、レトロゲームならセイミツやろ、という理由でセイミツのLS-32-01を購入。
ボタンは個人的な好みで三和電子のOBSF-30に。セイミツのボタンがあまり好みじゃないので……
コントローラーの基盤は BROOK ZERO-Pi Fighting Board EASY を購入。レトロフリークにもばっちり対応しています。 Amazonでも売っていますが、出品者によってハンダ付けが必要なタイプを送ってくることがあるようなので、国内で取り扱っている叢雲商店か千石電商あたりで買うのがいいと思います。
3D CADでモデリング
Fusion 360で頑張ってモデリング。 別にプロでもなんでもないので出来の方はアレですが、なんとか形になりました。
一応Thingiverseにもアップしています。https://www.thingiverse.com/thing:5174166
例によって、所有している3Dプリンターでは 200mm x 200mm くらいまでしか印刷できないので、 そのサイズ以下に分割しています。
印刷する
頑張って3Dプリンターで印刷します。
こんな感じで分割した状態で印刷していきます。
パーツのサイズも大きいし、数もあるし、モデリングのミスもあったりしたので、 すべてを印刷するのに一週間以上かかったと思います……
次回以降、印刷したものを接着して仮組していきます。
3Dプリンターとキーボード用スイッチでレバーレスアケコン(Hit Box)を作る
最近eスポーツのプロシーン、とくにストリートファイターV界隈ではすっかりメジャーになったレバーレスアケコン(ヒットボックス)ですが、
「ちょっと試してみようかな」
と思っても、難しくて挫折したら……と考えると新しく購入するのはちょっと躊躇しますよね。
なので作りました。
道具とか材料とか
3Dプリンター
Ender-3 V2です。ダイレクトドライブに改造してますが、今回作ったものくらいだとあんまり関係ないと思います。
フィラメントはRepRapper PLA+の白。結構使いやすくてお気に入りです。
キースイッチ
キーボード用のメカニカルスイッチです。Gamer Finger とか、アケコンでも使われることが増えてきましたね。
自作キーボード用に買って余っていた Gateron の茶軸を使いました。
コントローラーの基盤
Amazonでいろんなメーカーから売られている、謎のアケコン基盤を使いました。
2021/12/21現在売り切れ中っぽいですが、同型のものがAmazonで売られています。遅延ゼロと謳っている商品もありますが、本当かどうかは謎です。
その他の材料
どこのご家庭にもある、銅線、はんだ等々を使いました。
30φ、24φのボタンを作る
一般的なアケコンで使われるボタンと互換性を持たせたかったので、30φと24φのボタンを設計しました。
キースイッチを中に入れる関係上、24φのほうはちょっと強度に不安がありますが、しょうがない……
ケースを作る
レバーレスの代表 HitBox は上ボタン以外は24φ、基本の並びはVewlixっぽい配置です。 今回はちょっとアレンジして、ノアール配置をベースに30φで作ってみました。
Ender-3 V2 は 200mm x 200mm くらいまでしか印刷できないので、モデルを分割しています。 分割して印刷、接着が必要なところはホットボンドやアクリサンデーで接着します。
接着できたらボタンをはめ込んで、配線。結構ぐちゃぐちゃ。
蓋したら完成!
軽く使ってみての感想
- ボタン
- よく使われる三和ボタンやセイミツボタンよりも薄型にできた。結果的にアケコン自体が薄型になっていい感じ。
- 押し心地はまぁお察し。でも使えなくはない。
- ケース
- 上でも書いたけどぼちぼち薄型(だいたい30mmくらい)になっていい感じ。
- 強度も問題なし。
- 基盤
- 配線をちょっと適当にやりすぎてぐちゃぐちゃなので、ちゃんと考えてやったほうがいいかも。
- 基盤自体の性能はよくわからない。気になったらBrook UFBなどに変えてもいいかも。
- 3Dプリンターで作る意味は?
- 薄型にはできるんじゃないかと思う。
- 形状ももった形状にできるので、見た目こだわりたいならアリ。
- ただのハコ型にするならアクリルとかMDF材とかでも十分かな。