おかゆ++

IT業界の片隅で生き残るブログ

3.部品集め【手配線で自作キーボードを作る講座】

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この記事は、【手配線で自作キーボードを作る講座】の第3回目です。 そのほかの記事はこちら↓

okayu-moka.hatenablog.com

部品をどこで買うか?

基本的にはすべてネットショップで購入するのがそろえやすいと思います。 東京近郊にお住いの方は秋葉原遊舎工房さんの実店舗がありますので、そちらに足を運んでみるのもよいかと思います。

おすすめの購入元

  • TALP KEYBOARD
    • ProMicro互換機、ダイオード、キースイッチ、キーキャップがそろいます。
    • AliExpressと比べるとさすがに高いですが、発送が早く、国内配送なので安心感があります。
  • 遊舎工房
    • ProMicro互換機、キースイッチ、キーキャップなどがそろいます。
    • 珍しいキースイッチや、アクセサリー類なども充実しています。
  • AliExpress
    • 中国版の楽天みたいな感じです。
    • ダイオード以外をAliExpressで買うと一番安く収まると思います。
    • いろいろなショップ(出品元)があります。ショップによっては発送されない・不良品が届くなどのトラブルが発生する可能性があります。リスクを理解した上で利用してください。
    • KBDfansという出品元はキーボード関連の商品を多く取り扱っているようです。
  • ebay.com
    • アメリカ版の楽天みたいな感じです。
    • こちらにもKBDfansが出品しています。トラブルの時、AliExpressよりはebayのほうが対応しやすいように思うので、こちらで買うのもありだと思います。
  • 秋月電子
    • ダイオード、はんだ付け道具、配線用ケーブルなどが購入できます。
    • 3.5mm 4極ミニジャック 基板取付用 MJ-4PP-9 はここで購入できます。
    • 安く揃えるなら以下がおすすめです。
      • 高速スイッチング・ダイオード 1SS178(100本入)
      • 半田ごて:ニクロムはんだこて KS-30R(30W)
      • 半田:はんだ 0.8mm SD-62
      • こて台:はんだこて台 ST-11
      • ケーブル:スズメッキ線0.6mm、耐熱電子ワイヤー2m×7色
  • Amazon
    • キーキャップ、半田付けの道具などが購入できます。
    • RepRap Prusa i3など、自分で組み立てるタイプの3Dプリンターも比較的安く手に入ります。だいたい20000~30000円くらいです。
  • ホームセンター
    • 銅線、ネジなどが購入できます。
    • ネジなどは10本100円程度で小売りされているので便利です。ネットで買うとどうしても100本単位とかになってしまうので、必要な分だけホームセンターで購入するのが良いでしょう。

必要な部品

ここで紹介するのは3Dプリンターで筐体を作るときに必要な部品です。

ProMicroまたはその互換品×2

  • おすすめのショップ:TALP KEYBOARD、遊舎工房、AliExpress
  • 予算:約1200円(約600円×2)

自作キーボードの多くは、ProMicroの互換品を使用しています。 キーボードとして動かすための定番ファームウェアとして QMK Firmware があり、広く利用されています。 事実上の標準となっているので、特に理由がなければ ProMicro + QMK Firmware を利用するのがよいでしょう。

本講座の作成でも、ProMicro 互換品を用います。左右分離型のため、2つ購入します。 今回はTALP KEYBOARDさんで購入しました。

talpkeyboard.stores.jp

ダイオード(1N4148または1SS178)

  • おすすめのショップ:秋月電子、TALP KEYBOARD
  • 予算:約100円

複数キーの同時押しを可能にするために、ダイオードが必要になります。

入手のしやすさから、1N4148か、1SS178がよく使用されます。

個人的には 1SS178 が安くておすすめです。1N4148の半額で購入できます。 今回は秋月電子さんで 1SS178 の100本入りを購入しました。

akizukidenshi.com

Cherry MXキースイッチ、またはその互換スイッチ

  • おすすめのショップ:TALP KEYBOARD、遊舎工房、AliExpress
  • 予算:約2700円(約45円×60キーの場合)

自作キーボードでは一般的にメカニカルキーボード用のキースイッチが使用されます。

FILCOなどの高級メカニカルキーボードで使用されるCherry社のキースイッチか、その互換スイッチを使用することになります。価格の点から、互換スイッチが採用されることが多いです。

互換スイッチとして有名なのは Gateron と Kailh の2社です。 この2社のスイッチは品質もよく、使用感もCherry社のキースイッチと似ています。 ぜひいろいろなキースイッチを試して、お気に入りのキースイッチを探してみてください。

今回作成するキーボードでは、遊舎工房さんで Kailh BOX スイッチ(赤軸) を購入しました。

yushakobo.jp

軸の色について

Cherry社および互換スイッチにはいくつか種類があり、それぞれキースイッチの軸部分の色が異なっています。 それぞれスイッチを押したときの重さ、クリック感の有無などが異なり、キーボードの使用感に大きく影響します。

たとえばCherry社のキースイッチで有名なのは以下の4種類です。

  • 青軸
    • クリック感が強く、カチカチと大きな音がする。(タクタイルスイッチ)
    • ゲーミングキーボードなどによく採用される。
    • 音がかなり大きいため、使っていて楽しい軸。反面、オフィスなどで使用するのはあまりお勧めできない。
  • 茶軸
    • 軽いクリック感があり、カチっと小さな音がする。(タクタイルスイッチ)
    • 標準的な軸とされており、利用者が多い印象。
  • 赤軸
    • クリック感がなく、一定の重さでキーが沈む。(リニアスイッチ)
    • 青・茶よりも静穏性に優れる。クリック感がない分、茶軸と比べると軽く感じる。
  • 黒軸
    • クリック感がなく、一定の重さでキーが沈む。(リニアスイッチ)
    • 赤軸よりも重い押し心地で、重厚な使用感。底までキーを押し込むには結構力がいる。
    • その重さから最後までキーを押し切らずに使用する、いわゆる「なで打ち」で使用する人が多い印象。

Gateron や Kailh でも、これに準じた互換スイッチが販売されています。 大型のパソコンショップではFILCOのキーボードなどが展示されていることがあり、実際に使用感を確かめることができますので、心当たりがある方は一度試してみることをお勧めします。 そのようなショップが近くにない方は、どのメーカーでもいいので、最初は茶軸か赤軸を選択するのが無難でしょう。 またネットで調べると、クリック時の軸の重さも具体的な数値(45g、50gなど)のデータがありますので、参考にするとよいでしょう。

キーキャップ

  • おすすめのショップ:TALP KEYBOARD、遊舎工房、AliExpress
  • 予算:約3300円(DSA単品売りで、約55円×60キー)

キーキャップにも様々な形、色、素材があり、自作キーボード向けのセットなども多数販売されています。 よく使用されるのは DSA と呼ばれる形状のキーキャップですが、通常のキーボード向けのキーキャップでも大きな問題にはなりません。 ただ、自作キーボードは配列を通常の配列から変更することが多いため、キーキャップの印字と実際のキーが異なる、という状態になりがちです。 そのような状態が気になる場合は、無刻印のキーキャップを選ぶようにしましょう。

今回は TALP KEYBOARD さんでDSAプロファイルのセットを購入しました。 ※もう販売されていないようですが、同じようなセットが売られています。

配線用の銅線

手配線するための銅線が必要です。

おすすめはスズメッキ線と、協和ハーモネット株式会社の耐熱電子ワイヤーです。

スズメッキ線ははんだ付けがしやすく、初心者にもおすすめです。価格が安いのもメリットです。 ただ絶縁の被膜がついてないので、取り回しが少し面倒です。 銅線同士が接触してしまうような箇所には、被膜がついた線を使いましょう。

今回は秋月電子で以下の2つを購入しました。同じような商品がAmazonでも購入できます。

3.5mm ステレオオーディオケーブル

  • おすすめのショップ:Amazon、100円ショップ
  • 予算:約100円(100円ショップ)

分割キーボードの場合は、左右のキーボードを接続するためのケーブルが必要です。 自作キーボードでは、オーディオ用の3.5mmステレオミニケーブルがよく使用されます。

安く済ませたい場合は100円ショップで購入するのがおすすめです。 Amazonなどのネットショップでは、いろいろな見た面のケーブルが売っていますので、それらを購入するのも良いでしょう。

あまり長すぎると逆に使いにくいので、30cm~100cmくらいのものを選びましょう。例えばこのケーブルは60cmなので、ちょうどよさそうです。

Amazonベーシック ステレオミニプラグ オーディオケーブル 0.6m

Amazonベーシック ステレオミニプラグ オーディオケーブル 0.6m

今回の講座では、ほかのキーボードで使っているものを使いまわすので、新しく購入はしませんでした。

3.5mm ミニジャック

オーディオケーブルを接続するためのジャックが必要です。 こちらは秋月電子などの電子部品専門店などで入手できます。

ジャックには、基盤取付タイプのものと、パネル取付タイプのものがあります。 手配線(空中配線)の場合、どちらの種類でも使用できますので、安いほうを選んだのでよいでしょう。

おすすめは以下の商品です。

今回は、以前に秋月電子で購入した以下の部品を使用することにしました。 ※ほかの自作キーボード用に買ったので4極ですが、実際には3極(ステレオ用)のもので大丈夫です。

ネジ(筐体のフタ固定用、ProMicro固定用)

  • おすすめショップ:ホームセンター、Amazon
  • 予算:約200円(ホームセンター)

キーボードの筐体(ケース)の本体とフタを固定するためのネジが必要です。 M4くらいになると太すぎるため、M2かM3あたりを購入しましょう。

この段階ではまだ筐体の3Dモデルがなく、ネジ穴のサイズや長さも決まっていないため、モデリングが完了したタイミングで購入するのがおすすめです。

今回はM3x8のネジを使用することにします。

次の記事:

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2.道具の準備【手配線で自作キーボードを作る講座】

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この記事は、【手配線で自作キーボードを作る講座】の第2回目です。 そのほかの記事はこちら↓

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自作キーボードに必要な道具

ここで紹介するのは3Dプリンターで筐体を作るときに必要な道具です。 アクリル板などを用いる場合には不要なものがあったり、逆に足りない道具などもあるので注意してください。

普段あまり工作をしない方は、新しくそろえる道具が多いかと思います。 ほぼ100円ショップで買えるものばかりですが、 はんだこてだけはちゃんとしたメーカーのものを買いましょう。 よくわからないメーカーのものは使いにくいですし、なんなら燃えたりしそうでちょっと怖いです。

絶対に必要な道具

はんだ付け道具一式

「はんだこて」「こて台」「はんだ」は、できれば電子工作用、または精密基板用のものがよいかと思います。

電子工作初心者で、これからはんだ付け道具を購入する方は、あまりにも安い商品は選ばないほうが無難です。 と言いつつ、私が使っているのは温度調整機能も付いていない安いはんだこて「KS-30R」です。

goot 一般電気用はんだこて KS-30R

goot 一般電気用はんだこて KS-30R

goot はんだこて台 ST-11

goot はんだこて台 ST-11

温度調整機能がついたものでは、こちらの商品などが定番のようです。

白光 ダイヤル式温度制御はんだこて FX600

白光 ダイヤル式温度制御はんだこて FX600

白光(HAKKO) こて台 633-01

白光(HAKKO) こて台 633-01

はんだは前述のとおり「電子工作用」や「精密基板用」などの、細くて融点の低いものがいいと思います。あまり熱しすぎるとProMicroが壊れる場合があります。

goot 精密プリント基板用はんだ SD-62

goot 精密プリント基板用はんだ SD-62

はんだ付けスタンド(はんだツール、サードアーム)

はんだ付けをするときは、利き手にはんだこて、もう一方の手にはんだを持っているので、両手がふさがります。 不安定なものをはんだ付けするためには固定するための道具が必要です。(なくてもなんとかなりますが、無いと結構難しい。)

自作キーボードの場合、銅線同士のはんだ付けや、ProMicroと銅線のはんだ付けなどの際にはあると便利でしょう。 工夫次第では不要です。実際私は持っていないので、木片にマスキングテープで銅線を固定してはんだ付けしてます。ただあったほうが楽なのは間違いないです。

ヤスリ、カッター(筐体の微調整用)

3Dプリンターで作った筐体は、どうしても精度が甘かったり、熱収縮で縮んだりしがちです。 最終的にはヤスリやカッターで微調整が必要になります。

ヤスリは100円ショップのダイヤモンドヤスリがおすすめです。

グルーガン(ホットメルト、ホットボンド

キーと筐体を固定したり、ProMicroのモゲ対策として使用します。 グルーガンは簡易な絶縁にも使えたりと便利です。

こちらも100円ショップのもので十分です。

ニッパー or ワイヤーストリッパー

銅線を切ったり被膜を剥いたりするのに必要です。 専用工具のワイヤーストリッパーがやはり便利ですが、100円ショップのニッパーでも十分です。

ピンセット

銅線やダイオードをはんだ付けするとき、手で持っていると火傷する可能性があるので、ピンセットはあったほうがいいです。 100円ショップのもので十分です。

プラスドライバー

筐体をネジ止めするために必要です。家庭用のドライバーで十分です。

作業用マット(カッターマットなど)

はんだこてで机を焦がしたり、部品をなくしたりしないように、作業用のマットを用意しましょう。 A4サイズのカッターマットで十分です。 ただカッターマットははんだこての熱で溶けますのでそこは注意です。

あったほうがいい道具

ラジオペンチ

あったほうが何かと便利な工具です。 3Dプリントした後のサポート材を剥がしたり、はんだ付けの際にアーム替わりにしたりできます。

ノギス

筐体の実寸を測ったり、キースイッチのサイズを測ったり。さしがねで測るよりも便利です。

次の記事:

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1.配列の設計【手配線で自作キーボードを作る講座】

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この記事は、【手配線で自作キーボードを作る講座】の第1回目です。 そのほかの記事はこちら↓

okayu-moka.hatenablog.com

配列を設計する

自作キーボードを作ろう! となったら、最初にキー配列を決めるのが良いでしょう。 配列によって、キーの数、モデリングの難しさ、ProMicroの個数などが決まってきます。

自作キーボードの配列は作る人によって様々です。 ただ、ある程度パターンがありますので、いくつか設計のためのパターンを紹介していきます。

設計作業自体は、3DCADやイラストソフトが使えるなら、それらで簡単な図を描いておくのが良いと思います。なければ紙と鉛筆でも十分です。 最終的には3DCADでモデルを作りながら試行錯誤するので、なんとなくのイメージを描いておくだけで大丈夫です。

分割型か、一体型か

自作キーボードには左右分割キーボードが多い印象があります。 実際一度左右分割キーボードになれると、使用時の姿勢が非常に楽で、通常のキーボードが窮屈に感じます。一度は体験してみることをお勧めします。 分割キーボードにする場合、それぞれのキーボードを接続するためのケーブル(一般的には3.5mmのオーディオケーブル)が必要になります。また、ProMicroも分割台数分必要になります。

もちろん、通常のキーボードと同じように、すべてのキーが1つの筐体に搭載されている自作キーボードも作ることができます。 そのような一体型のキーボードの場合、オーディオケーブルは必要ありませんが、筐体のサイズが大きくなるため、家庭用の3Dプリンターでは印刷が難しい場合があります。3Dプリントサービスに発注する場合でも、規定のサイズ内に収まっているか確認しておいたほうが良いでしょう。 ProMicroは基本的には1台でOKですが、キー数が81を超える場合はProMicroを2台使うか、IOエキスパンダーなどが必要になります。

  • 分割型
    • メリット
      • 自然な姿勢で使用できる(肩こり対策になる)
      • 1つの筐体のサイズが小さいので、家庭用3Dプリンターでも十分プリントできる
    • デメリット
      • 接続用のケーブルと、接続用の端子が必要
      • ProMicroが複数個必要
  • 一体型
    • メリット
      • 分割型より作成が簡単
      • ケーブル等が不要
      • ProMicroが1台で済む(81キーまでは。それを超える場合は2台必要)
    • デメリット
      • サイズが大きいと家庭用3Dプリンターではプリントできない
        • モデリング段階で2つに分割しておき、後から接着するなどの方法はある

Ortholinear Layout(格子配列、直交配列)か、Staggered Layoutか、それ以外か

キー配列は大まかに分類して以下の3つに分けられます。

Ortholinear Layout

格子配列、直交配列と呼ばれるものです。 その名の通り、キーがすべて碁盤のようにきれいに並んでいるものです。

参考:Ortholinear - Self-Made Keyboards in Japan

キーボードがコンパクトになるというメリットがあります。 また、単純に格子に並べるだけなので、モデルの作成なども簡単です。

Staggered Layout

通常のキーボードのように、キーが少しズレているようなレイアウトです。 また、横ではなく縦方向にズレているようなものもあります。

参考:staggered layout - Self-Made Keyboards in Japan

横方向にズレているレイアウトは一般的なキーボードと同じような使用感にできるため、乗り換えが容易です。 また、自作キーボードの特殊な配列に慣れてしまって通常のキーボードが使えない、という事態も避けられます。(とはいっても慣れると割と両方使えるようになります。)

縦方向にズレている配列は、人間の手の形あわせた自然なズレになり、キーが押しやすくなるという狙いがあります。

それ以外

上記2パターンに該当しないようなものとして、立体的な配列や、Ortholinear と Staggered を組み合わせたものなどがあります。 結局は「自分が押しやすいと思う配列」を実現するため、あまり枠に囚われず自由に配置していいと思います。

平面の配列か、立体の配列か

一般的なキーボードは、平面にずらっとキーが並んでいます。 自作キーボードでは、平面に並べるという制約はありませんので、手の形に合わせた立体的な配列を採用しているものもあります。

平面的なキー配列にする場合、アクリル板などを用いて作成することができます。もちろん3Dプリンターを用いて作成することもできます。

立体的な配列にする場合、3Dプリンターのメリットを最大限に生かすことができます。 しかし立体的に配置する場合、キーピッチ(キーとキーの距離)の計算が難しかったり、 あまりに複雑な形状は家庭用3Dプリンターでは印刷が難しいなどの問題もあります。 (3Dプリントサービスでプリントする場合は、複雑な形状でも問題ないです。)

キーの割り当て

キーの位置だけではなく「どのキーにどの文字を割り当てるか」もある程度考えておくとよいでしょう。 使いながら変更していく部分ですが、不要だと思うキーは最初から無くしてしまうという手もあります。

一般的なCtrlの位置にキーがない配列や、CapsLockの位置がCtrlになっている配列が多いようです。

今回作成する自作キーボードの配列

今回作成する自作キーボードは以下のような配列にします。 (要はErgo42のクローンです)

  • 左右分割型
  • 平面の格子配列
  • 縦4列、横7列

とりあえず平面に3DCADで配置してみました。これを草案として進めていきます。

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次の記事:

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手配線で自作キーボードを作る講座

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実際に自作キーボードを作成しながら、作り方を解説していく講座です。 自作キーボード初心者でも完成させられるよう、なるべく詳しく解説していきます。

この講座について

この講座は以下のような前提で進めていきます。

  • 基本的には自分が学んだことをダラダラと書いたものです。
  • 自前の3Dプリンター、もしくは3Dプリントサービスを利用して、自作キーボードを作成します。
  • 販売されているキットを組み立てるのではなく、オリジナルの配列(または既存の配列のクローン)で作ります。
  • PCB基板は作らず、電線を直接はんだ付けして、手配線(空中配線)します。
  • マイコンは Pro Micro を使います。ファームウェアには QMK Firmware を使います。
  • 3Dモデリングには Fusion360 を使います。
  • キーキャップは購入します。(3Dプリンターで作ることもできるけど、今回はスルー)
  • 読者のスキル的には、テキストエディタCUIをある程度使用でき、問題が起きても自力で調べて解決できる程度の技術レベルを想定しています。

注意事項

  • この講座を読んだからといって、すべての人が自作キーボードを作れるようになるわけではありません。
  • 必要な道具・部品の購入ではネットショップを利用していますが、その際のトラブル等の責任は負いかねますのでご注意ください。
  • アプリケーションのインストール手順、CUIの操作についてなど、自作キーボード自体にあまり関係のないところは省略しています。手順が分からなければ都度調べて対応してください。
  • この講座で作るキーボードは LEDをつけません(光りません)。 これは単に、私が自作キーボードを作る理由が 「最も自分が使いやすいキーボードを追求するため」 だからです。光っても光らなくても、使い勝手には影響ないので……

なぜ手配線?

私がPCB基盤を作ったことがないからです。

というのは半分冗談で、実際のところは、基盤がなくても作れるからです。 なくてもいいのに、わざわざ作らなくてもいいじゃん? というのが本音です。 世に色々と出回っている、アクリル版とLEDを使ったピカピカ光るキーボードにするなら必要ですが、3Dプリンターで作る場合、基盤が見えるような筐体デザインにはならないと思いますので、手配線で十分だと思います。

Gitリポジトリ

この講座のサンプルとして作成する3Dモデル、ファームウェアなどはすべて以下のリポジトリで公開しています。

github.com

また、完成後の状態はこんな感じです。

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講座一覧

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大きなカーペットをノコギリでカットして可燃ごみで捨てる!

最近模様替えをしまして、部屋のカーペットも新しいものに変えました。 前に使っていたカーペットを捨てたいんですが、カーペットって粗大ゴミなんですね。 申請して引き取りに来てもらうのが面倒だったので、ノコギリで小さく切って可燃ゴミとして捨てることにしました。

可燃ゴミとして捨てちゃダメとかそういう地区もあるのかもしれない。やるときは自己責任で

先に結論

思ったよりしんどい……普通に粗大ゴミで捨てたほうが楽かもしれない。 家の中にずっと置いておくのも邪魔なのでそういう時には切っちゃえばいいと思う。

買ったノコギリ

角利 粗大ごみ解体用 折込鋸 210mm

角利 粗大ごみ解体用 折込鋸 210mm

特別切れ味が悪いとかはないと思う。たぶん。

今回のターゲット

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4年間お世話になりました。 5等分する想定で、あらかじめガムテープで固定しておきました。

切っていく!

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やったるでー

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まずは一本目。想像していたよりも切りにくい。カーペットの糸がなかなか断ち切れず、ノコギリの刃に絡みついたりしてどんどん重くなる。

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断面はこんな感じ。無理やり引きちぎった感ある。

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なんとか5等分しました。30分くらいかかったかな? あとは可燃ゴミ用のゴミ袋にいれてポイ(゚Д゚)ノ⌒*

そこそこ面倒だったし、室内でやるのも難しいので万人には勧められないけど、ベランダとか庭とかある方はやってみてもいいかもね!

グラフィックボード GeForce RTX 2070 を買ったのでRX480と比較

Oculus Rift Sを買ってVRを楽しんでいたけども、 RADEON RX480だと微妙にカクついたり画質が荒かったりしたので、グラボ買いました。

買ったのは ASUS の ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING です。

実はあんまりグラボにお金かけたことなくて、3連ファンのモデルなんて初めて買いました。 箱の時点で「でかいなー」と思ってましたが、開封したら思った以上にでかくてびっくりしました。

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外観。でかい。

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中にはグラフィックボード本体、マニュアル、ドライバ、ケーブルをまとめるやつ、3ピン×2を8ピンに変換するコネクタが入ってました。

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裏面はこんな感じ。今のケースだと見えないけど。

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補助電源は6ピン+8ピンが必要。

現行で使っていた SAPPHIRE の RADEON RX480 と比較するとこんな感じ。でかい。

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取り付けるとこんな感じ。Gamingなんで光ります。

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せっかくなのでFFXVのベンチを回してみました。

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RTX2070 RX480
FHD 高品質 8966 快適 4007 普通
4K 標準品質 4744 やや快適 2141 重い

RTX2070だと4Kでもなんとか遊べそうですね。

これだけの性能があればVRでも困らないハズ!

3Dプリンターで Oculus Rift S のケーブルを天井から吊るしてみた

2019/5/21 に発売された Oculus Rift S を買いました。 初めてのVR機器でしたが、主にBeatSaberが面白すぎて超ハマってます。

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ところで、Oculus Rift S とおなじタイミングで Oculus Rift Quest という機種も発売されました。 Quest のウリはなんといっても PC不要&ケーブルフリーという点で、安くVR入門するならベストの選択じゃないかなーと思います。 まぁ自分はPCゲームのModとか楽しみたかったので Rift S にしたんですが……

で、Rift S で遊んでいると、やっぱりケーブルが邪魔なわけです。 調べるとみんな天井からケーブルを吊るすようにして解決しているっぽいので、自分も頑張ってみました。

ただ我が家は賃貸かつ、屋根裏が見えている物件なので、ちょっと工夫が必要そうです。 久々に3Dプリンターに活躍してもらうことにしました。

買ったもの

100均でリールホルダーを買ってきました。 天井から吊るした状態でも立ったり座ったりできるように、こういう伸縮する部品が必要ですね。 2個買ったけど1個しか使いませんでした。

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3Dプリンターでいろいろ作る

まずは天井の梁に引っ掛けるためのフックを作ります。

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こんな感じに作って、適当に接着剤でくっつけて梁に引っ掛けます。

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割と行けそう。

ここにさらにリールを引っ掛けるためのリングを作って、吊るしました。

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遊び終わったらフックから外しておけばそこまで邪魔にならない。

吊るしてみて

  • Good
    • ケーブルを踏まない安心感
    • 動いてもある程度伸縮してくれる
    • やっぱり3Dプリンター便利だな!
  • Bad
    • 手作り感満載で若干ダサい
    • 遊ぶ前の準備(フックに引っ掛けなおしたり)の手間が増えた=遊ぶための心理的なハードルが上がった

BeatSaberはそこまで動き回らないですが、FPSみたいなゲームをやるならやっぱり吊るしたほうがいいんじゃないかなーと思います。